高血圧
高血圧とは
高血圧になると、血管に負荷がかかり、動脈硬化が進行します。
また、血液を送り出している心臓にも負荷がかかり、心臓は高い圧に耐えるために、心筋が肥大し心機能は低下します。
また、血液を送り出している心臓にも負荷がかかり、心臓は高い圧に耐えるために、心筋が肥大し心機能は低下します。
動脈硬化は全身の血管全てに起こり得るものですが、特に多量の血液を
必要とする脳、心臓、腎臓に悪影響を及ぼしやすくなります。
必要とする脳、心臓、腎臓に悪影響を及ぼしやすくなります。
高血圧の影響
心臓に血液を送る血管(冠動脈)が硬くなると、血管の内腔が狭くなり、血流が滞りがちになるため、血のかたまり(血栓)ができやすくなります。そうして冠動脈が細くなるのが「狭心症」、冠動脈が血栓で詰まるのが「心筋梗塞」という病気です
同じ仕組みで、脳の血管が詰まるのが「脳梗塞」であり、脳の血管が破れるのが「脳出血」です。
脳梗塞や脳出血などにより、脳の血管の疾患 が原因となって脳に異常をきたすのが「脳卒中」です。
よく耳にし、多くの人にとって比較的なじみ深い高血圧が、悪化すれば脳卒中を引き起こしかねないということです。
最悪の場合は死に至る恐ろしい病気で、寝たきりの主な原因にもなっています。
高血圧の治療
塩分を控えた食事、適度な運動を実践しましょう。
アルコール、たばこも控えていただき、厳格な塩分制限が実践できれば、血圧の改善が見込めます。
それだけでは不十分と判断した場合は、食事療法、運動療法の継続と並行して、血圧を下げる薬を処方いたします。
アルコール、たばこも控えていただき、厳格な塩分制限が実践できれば、血圧の改善が見込めます。
それだけでは不十分と判断した場合は、食事療法、運動療法の継続と並行して、血圧を下げる薬を処方いたします。
高血圧の診断
高血圧とは病院や健診施設などで測定した血圧(診察室血圧)が140/90mmHg以上の状態
をいいます。
家庭血圧では、それより5mmHg低い135/85mmHg以上となります。
正常血圧は120/80mmHg未満(診察室血圧)とされていますが、血圧値が 120~139/80~89mmHgでも脳卒中の発症率が高いとの報告があり、また高血圧へ移行する 可能性が高いため注意が必要です。
家庭血圧では、それより5mmHg低い135/85mmHg以上となります。
正常血圧は120/80mmHg未満(診察室血圧)とされていますが、血圧値が 120~139/80~89mmHgでも脳卒中の発症率が高いとの報告があり、また高血圧へ移行する 可能性が高いため注意が必要です。
血圧を下げる食事内容
日本人の高血圧の原因としてよく挙げられるのが、「塩分の過剰摂取」です。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、「ナトリウム(食塩相当量)の食事摂取基準」を「男性7.5g/日未満」「女性6.5g/日未満」と定めていますが、日本高血圧学会では6g/日未満が推奨されています。WHO(世界保健機関)では5g/日未満が推奨されています。
特に塩分の多いものとして、「漬物」「味噌汁」「麺類の汁」などが挙げられます。
これらの味付けは控えめに行い、麺類の汁は控える、香辛料などを利用する、加工食品に注意するようにして下さい。
また、生野菜や果物に多く含まれる「カリウム」は、塩分の排出を助ける役割があります。
そのため、毎日の食事に野菜や果物を多く取り入れることも効果的です。
塩分を減らすコツ
- 調味料の使用を減らす
- 減塩・無塩タイプの調味料を使用する
- 調味料は計量して使用する
- 下味をつけずに、食べるときに味付けする
- 香辛料や香りのある野菜を使用する
- 酸味のある果物や調味料を使用する
- 旨味のある食材(昆布、鰹節、椎茸など)を使用し、出汁をきかせる
- 加工食品を控える、使用する場合はお湯に浸す
- 外食を控える
減塩を取り入れ食生活を正し、無理なく長く続けることで「食事で血圧を下げる」ことにつながります。
高血圧の治療目標値
合併症の有無によって変わりますが、治療による目標血圧値は75歳以上で家庭血圧
135/85mmHg未満、75歳以下で125/75mmHg未満とされています。
ご家庭で血圧を測定しましょう
血圧は1日の中で変動し、行動や環境によって変化します。
血圧は高くても症状がないことが多いため、家庭で血圧を定期的に測定し、ご自身の血圧を知ることが重要です。
また、高血圧で降圧薬を服用されている方は、血圧のコントロールが十分にできているか どうかを知ることができます。
血圧は高くても症状がないことが多いため、家庭で血圧を定期的に測定し、ご自身の血圧を知ることが重要です。
また、高血圧で降圧薬を服用されている方は、血圧のコントロールが十分にできているか どうかを知ることができます。
家庭血圧の測り方
起床後1時間以内と就寝前の1日2回測定することをお勧めします。
朝はトイレの後、薬を飲む前、食事の前に測定しましょう。夜は入浴や飲酒の直後は避けましょう。
朝はトイレの後、薬を飲む前、食事の前に測定しましょう。夜は入浴や飲酒の直後は避けましょう。
塩分が多いと血圧が高くなる理由
塩分(塩化ナトリウム)を摂り過ぎると血液中のナトリウム濃度が上がります。
ナトリウム濃度が上がると、血液中に水分が移行し、ナトリウム濃度を下げるように調整されます 。
血管に水分が移動するため、結果として血液量が増加し血圧が高くなります。
ナトリウム濃度が上がると、血液中に水分が移行し、ナトリウム濃度を下げるように調整されます 。
血管に水分が移動するため、結果として血液量が増加し血圧が高くなります。
肥満で血圧が高くなる理由
肥満により内臓脂肪が蓄積すると、肥満細胞から悪玉のホルモン(アディポサイトカイン
)が分泌されます。
アディポサイトカインが交感神経を刺激し、血管を収縮させることで血圧が上がります。
また、アディポサイトカインの影響でインスリンの効果が減弱し、イ ンスリン濃度が高くなります。
インスリンは血糖を下げるだけでなく、体内のナトリウム を増やす方向に働くため、血圧が高くなります。
アディポサイトカインが交感神経を刺激し、血管を収縮させることで血圧が上がります。
また、アディポサイトカインの影響でインスリンの効果が減弱し、イ ンスリン濃度が高くなります。
インスリンは血糖を下げるだけでなく、体内のナトリウム を増やす方向に働くため、血圧が高くなります。